ココピートは、トマトの残さを自家処理し、コストを押さえることが可能です。 トマト栽培では、さまざまな残さが発生します。葉茎などは悪臭があまりなく、手が空いた時に処理ができますが、規格外などで販売できない果実については、畑にすき込むことによる鳥獣被害や、悪臭による苦情など、課題が多く見られます。 今回は、ココカラのココピートを使ってトマト果実の残さ処理をする方法を事例を交えてご紹介します。 トマトの残さ処理の課題廃棄コストが農家経営を逼迫する一般的には、規格外などの販売できないトマトに関しては、専門業者に処理を委託する場合が多いですが、そうすると1ヶ月につき何十万円ものコストがかかってしまいます。自家処理の場合の悪臭使用済みの残さを自家処理している人もいますが、悪臭が発生してしまう可能性があります。畑にすき込むことによる鳥獣被害や、悪臭による苦情など、課題が多く見られます。周年多収栽培による残さ処理問題の深刻化施設でのトマトを養液栽培により、周年で収穫ができるようになりました。また、さまざまな技術開発により、今後さらにトマトの収量が向上していくことを考えると、トマトの残さも増加することが見込まれます。そのため、残さ処理のコスト増、または自家処理による課題はますます深刻化していくことが考えられます。実は、ココピートの活用方法の一つに、ココピートを培地として使用した後のココピートを使ってトマトの残さを自家処理する方法があります。ココピートでの処理方法ここでは、ココカラの使用済のココピートを残さを堆肥化するためのの水分調整材として活用して7月から翌年6月の約1年間に毎月発生するトマトの残さを処理している生産者の事例をご紹介します。 1畳(約1.8平米)ほどの蓋付きボックスを用意します。残さが発生するたびに、廃棄するトマトの残さを30〜50kgほど入れ、その上からほぐした状態の使用済みのココピート(グローバック1、2個程度の量)を覆うように被せます。写真は、2年間使用したあとのココピート培地です。1、2ヶ月放置すると、その間にココピートがトマトの水分を吸収します。そうすることで、残さの発酵が進みやすく、臭いも吸着するため悪臭も防げます。この農場は、1ha弱の圃場面積を有しており、ボックス4つを順番に使用し、トマトの残さを堆肥化しています。出来上がった堆肥は、近隣農家に譲って畑にすき込んで活用しています。ココピートでのトマト残さ処理はサステナブルココピートでのトマトの残さ処理は、農家にとってのメリットだけでなく、堆肥資源の需給バランスにも貢献します。 現在、有機資材は国外から輸入しているものが多くあります。それらを作物残さを活用した堆肥で補うことができれば、成分等に関して、データや研究が必要ではありますが、購入堆肥に一部置き換えられる可能性があります。作物残さを堆肥化するときの水分調整材として、使用済みのココピート培地が使用できれば、自家処理・活用が実現でき、サスティナブルな選択と言えるでしょう。 残さ処理に使用できるココカラ製品残さ処理に利用できるココカラのココピート製品には指定はありません。どの使用済みのココピート製品であってもご使用いただけます。