生産者名:I農園生産地 :岡山県栽培作物 :大玉トマト、ミニトマト導入製品 :ココカラバッグCP・Xシリーズ、ココカラキューブ岡山県にあるI農園さんでは、大玉トマトやミニトマトを栽培されています。以前は湛液水耕で栽培をされていましたが、2022年よりココカラの「ココカラバッグCPシリーズ」を導入いただき、その翌年には「ココカラキューブ」も導入。現在はCPシリーズよりさらに排水性の良い「Xシリーズ」をご使用いただいております。I農園さんに、ココカラピートと水耕栽培との違いや切り替え方についてお話を伺いました。ーー水耕栽培から固形培地耕に切り替えた理由を教えてください。I農園さん:もともと大玉トマトやミニトマトの栽培を水耕栽培で行っていましたが、施設の老朽化(45年以上経過)もあり、夏場になるとピシウム菌による根腐れが発生しやすく、それが大きな減収要因になっていたんです。ピシウム菌はカビの一種で、特に気温が高くなり水温も上がると溶存酸素が減少し、根が弱くなってしまうことで発症しやすいと言われています。そのため、病気のリスクを抑えられる固形培地耕に切り替えることを決めました。▲元は水耕で栽培していたハウスで、現在はココカラピートを使用し固形培地耕でトマトを栽培ーー固形培地耕としてココピートを選んだ理由は?I農園さん:ココカラピートを選んだのは、固形培地耕が根が酸素を取り込みやすい環境を作り出して夏場のピシウム菌の発生を大幅に減らすことができるからです。ココピートの中でも、保水性、排水性などでいい評判を聞いていたココカラ社のものを選びました。ココピートと同じ固形培地として以前、ロックウールを使用していた箇所もあったんですが、廃棄する際に産業廃棄物として処理が必要でした。一方でココピートは、一般廃棄物として処理できるため、費用が抑えられる上に、肥料が残っているため土壌改良材としても再利用できる。今はココピートにすべて転換しました。また、一度は他社のココピートを使用していましたが、培地の粒度が粗さが、うちでの栽培とはマッチせず、根の張り具合やその分布に課題があり悩んでいました。そんな時にココカラのグローバッグを知り、導入。保水性も程よく、ロックウール栽培の時と同じように根が張りその分布もよくとても気に入っています。ーーココピートを使った栽培でどんな変化がありましたか?I農園さん:ココカラピートを使うことで、ピシウム菌の発生はほとんどなくなりました。固形培地の特性として、潅水管理が適切であれば、根が常に酸素を取り込める状態になるため、病気に強く、トマトの生育も非常に安定しています。またココピートは保水性・保肥性が高く、排水性も適正なため、水耕栽培と比べて、潅水管理が適切であれば理想的な根域環境が実現できます。水を与えすぎないことで、栄養成長に傾き過ぎないよう、またトマトの葉などが水膨れにならないように調整できる点も利点です。栽培管理がしやすくなり、全体的に健全な生育環境を維持できるようになりました。以前は他社のココピートを使用していましたが、培地の粒度が粗く、根の張り具合に課題があり悩んでいました。そんな時にココカラのグローバッグを知りました。保水性も程よく、ロックウール栽培の時と同じように根が張る点が気に入っています。▲順調に育っているI農園のトマトーー設備の切り替えはどのように進めましたか?I農園さん:農業資材メーカーの方などが親切にアドバイスをくださり、水耕栽培からココピートへ切り替える方法について教えてもらいました。そこから、まずは潅水システムとして丸昇農材の「集中潅水制御盤アクアマイスターPro」を導入することになりました。このシステムは日射量に応じた潅水ができ、作物の成長に合わせて水管理を自動化できる点が大変便利でした。丸昇農材さんの製品は特に、コスト面でお手頃なのも魅力。導入に際してもメインの部分は丸昇農材さんが組み立ててくれましたが、細かい部分は自分で工事をして無事に切り替えが完了しました。親切なサポートのおかげで、スムーズに移行できました。▲丸昇農材の「集中潅水制御盤アクアマイスターPro」ーー固形培地耕への移行における難しさはありましたか?I農園さん:水耕栽培から切り替えるためには、ベンチを調整する必要があり、確かに、発泡スチロールの蓋をカットする作業は少し手間がかかりました。ですが、そのほかに新しい資材を追加購入することなく、既存の水耕栽培の設備を活用できたので、コストを抑えることができました。丸昇農材さんのサポートもあり、ココピートへの移行は非常にスムーズに行えたと思います。▲ご自身でカットされた発泡スチロールの上にココカラバッグをのせて栽培。以前はピシウム菌に悩まされていたI農園さんですが、ココカラ製品を導入いただいたことによって改善し、病気のリスクを大幅に減らすことができました。安定した生育環境を維持しながら、コスト削減にも成功しています。I農園さん、お話をお聞かせいただきありがとうございました。