自立循環型コミュニティ。スリスティ・ビレッジとは

自立循環型コミュニティ。スリスティ・ビレッジとは

スリスティ・ビレッジ とは

Sristi Village(以下、スリスティ)は、インドのポンディシェリーで生まれ育った心理学者のG.カーティケヤン氏(以下、カーティケヤン氏)によって2013年に設立された、インドにおける異なるギフトを持つ人(知的障がいおよび発達障がい)と呼ばれる子供たちが社会で自立して暮らしていけるスキルを身につけるために発足した団体です。

ココカラ共同経営者のムルガンが、団体発足当時よりドナーとして、スリスティの成長を支援してきました。

サリスティビレッジにてココカラ共同経営者のアルール・ムルガン

カーティケヤンの原体験

創業者のカーティケヤン氏は15年間、障がいのある子もない子も同じように生活をするインクルーシブ孤児院で働いていました。やがてカーティケヤン氏は、スリスティを設立する原体験となる理不尽な社会を目の当たりにします。

兄弟とまで慕う一人の障がい者が、社会で自立した生活を送ろうとしたものの、健常者の面接官によって、雇用の機会を奪われました。ここで、カーティケヤン氏は、インド社会における障がい者の格差拡大は真実であることを実感します。

公正でないこの出来事を目の当たりにしたカーティケヤン氏は、知的・発達障がい者が可能性を引き出す方法を模索し始めました。カーティケヤンの原体験から生まれた循環型コミュニティは、2021年で創業10年目を迎え、インド政府やさまざまな団体からその功績を認められるまでになっています。

PROFESSOR YESHWANTRAO KELKAR YOUTH AWARD 2021

左から5番目がカーティケヤン氏

参照URL:https://www.facebook.com/photo/?fbid=10222113252921107&set=pcb.10222113254681151

ヒトと自然が繋がり、環境も人もサステナブルにある

農業、生活技能訓練、教育を組み合わせた自立支援

スリスティ・ビレッジでは、メンバーそれぞれの人権が尊重されます。そのためにメンバーにはそれぞれの特性にあった仕事が課せられています。農作業、動物飼育、教育、生活技能訓練を組み合わせた活動は、コミュニティメンバーの自尊心を高め、自立を促しています。

メンバーは夜明けとともに目覚め、朝は農作業をして、住人全員で楽しみます。自分たちの食べ物を自分たちの手で育て、一年を通して食料を確保し、持続可能なライフスタイルを送るために、農作業はコミュニティの軸となっています。

ビレッジには、鶏、うさぎ、馬、牛などさまざまな動物がいます。生物の多様性は農場の資産でもあります。多様な生物が生息することで、その環境を改善してくれるからです。この在り方は、健全な生態系を保護することにもつながっています。

人だけでなくコミュニティが自立していく

施設はレンガ造りで、自然光と風の流れを活用し、電力を最小限に抑える設計に

ビレッジの農作業には、自家製の有機肥料を使っています。コミュニティ内に10年という歳月をかけて構築したドリップ式灌漑システムを有しており、雨水などの水資源を貯水し最大限に活用しています。屋上に備え付けたソーラーパネルによる蓄電に加え、牛糞から生成されるメタンガスを使ったバイオマスエネルギー生成にも取り組み、自立循環型コミュニティを形成しています。新しく建設している施設では、焼成レンガではなく、圧縮レンガを使用し、使用素材から環境に配慮した設計へと進化しています。

日本の生物学者宮脇昭氏が提唱する「宮脇方式」の植樹を採用

スリスティビレッジは10年前、植物も水もない更地からスタートしました。

土地に、緑を増やしていくためにさまざまな試みがされてきましたが、現在は宮脇方式に手応えを感じています。さまざまな種類の植物を混ぜて植樹し、小さな森をつくる「混植・密植型植樹」は、植物が早い期間で自立的に成長し、淘汰されてゆく極相的な自然林を再生していきます。多様的であり、他者や違いを受け入れるからこそよりよく成長する宮脇方式は、コミュニティの在り方と重なります。

異なるギフトを持つ人だからこそ持つ才能を見つける

コミュニティメンバーは、読書をはじめとする基本的なスキルを身につけたり、職業訓練活動に参加します。その他にも、コミュニティメンバーの才能を引き出す機会として、3ヶ月に一度タレントショーを開催し、可能性を見つけていきます。

環境にも人にもサステナブルな移動手段を

ビレッジでは、より良い地域社会と環境を守るために、「Proud to be a Cyclist」運動を実施しています。より多くの自転車が道路を走ることで、環境汚染を減らす交通手段を推奨しています。また、サイクリングはコミュニティメンバーの身体的、心理的に多くのメリットをもたらします。運動能力を強化することで、免疫力を高め、健全な精神状態と身体を保っています。

自立への第一歩。お金を稼ぐ

障がいを持つ12人のコミュニティメンバーが「Thulir(以下、トゥリール)」(タミル語で植物の最初の葉という意味)という農業ベンチャーを立ち上げました。オクラ、さまざまなひょうたん、ほうれん草、ヒマワリ、ドラムスティック、スイカ、ターメリック、その他のハーブなど、さまざまな野菜を生産しています。

これらの野菜を、スリスティ・ビレッジが「トゥリール」より購入し、メンバーは、野菜を販売した利益を自身の銀行口座に貯蓄するようになりました。自立した収入の機会をもたらす可能性を広げていく活動が実現となってきています。

スリスティ・ビレッジとココカラが生みだす希望

スリスティ・ビレッジは、障がいの有無、人種、性別などにかかわらず、すべての人がその可能性を最大限に発揮する機会(雇用)を与えられる、包括的で環境に配慮した世界を目指しています。

一方で、インドには160万人の知的・発達障がい者がおり(2011年国勢調査)、そのうち約75%が農村部に住んでいます。彼らは雇用率が低く、生活費も高くつくため、インドで最も貧しいグループの一つです。

創業当初より、本活動に力を注いできたココカラの共同経営者であり、スリスティ・ビレッジのアドバイザリーボードメンバーのアルール・ムルガンはこういいます。「インドには、人とは異なる特性や、恵まれない環境に生まれたことで一般的な教育や生活を送ることができない子供が多くいます。特に、田舎ではそれが顕著にあらわれており、社会から目を向けてもらう機会もありません。

障がいがあるというだけで、子供たちは世間から隠され、蔑まされ、成長する機会さえ与えられてきませんでした。

わたしは、日本での就業経験のある物理科学者というギフトを活かし、日本のお客さまや社会へより良いものをお届けすることでいただいた対価を、ソーシャル・ビジネスへ循環させ、雇用創出、教育の機会提供、コミュニティ形成によって希望を増やす活動をしてきました。

ここ数年、より多くの日本のお客さまにコイアピットを喜んで使っていただいて生まれた利益を、社会へ還元することで、希望が循環する和を広げることにつながっています。」

さまざまな環境の人が、今限りある自然と共存しながら、幸せに生きることができるサステナブルな世界を目指し、ココカラは、インドの雇用状況改善、就業環境の改善を目指し、これからもスリシティ・ビレッジの活動を支援していきます。

参考文献

スリスティ・ビレッジ動画
Ray of Hope(希望のある場所)
https://www.youtube.com/watch?fbclid=IwAR0MhloCoV-Z7_B0t24UebzPxF_yi7zmWt0m0WE5wVE9e6DwBu0otBeIb0Y&v=BFfQgEccKp4&feature=youtu.be

スリスティ公式ホームページ
https://sristivillage.org/stories-of-change/


 

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