【循環型農業を考える】使用済みヤシガラ培地を再利用する10つの方法と可能性

【循環型農業を考える】使用済みヤシガラ培地を再利用する10つの方法と可能性

ここ数年、ヤシガラ培地への切り替えをされる生産者さまが増加しています。使用量が増えるにしたがって、廃棄される使用済みのヤシガラ培地も増加します。

使用済みヤシガラ培地を、できるだけ手間をかけず、ラクに、コストを押さえてできる循環型農業の仕組みのご提案もココカラの取り組みの一つです。

ここでは、再利用(リサイクル) のための10つの現在、すでに実施されている方法とさらなる拡張性を見せるその可能性についてご紹介します。

使用済みヤシガラ培地による再利用方法

【個人でできる】再利用方法1|農場でのヤシガラ培地の堆肥化

使用済みヤシガラ培地の病原体をしっかり殺菌するか、長期間放置して堆肥にします。ココピート培地のみで堆肥化させる方法があります。ヤシガラ培地のみで堆肥をつくる場合には、適切なC/N比であることを確認しましょう。

C/N比とは

C/N比とは、有機物に含まれる炭素(C)含有率(%)と窒素(N)含有率(%)の比のことをいいます。C/N比20〜30を基準とし、微生物の分解は、低いほど速く、高いほど遅いです。また、C/N比が低いと堆肥の完熟度合いが高く、高いと未熟です。

【個人でできる】再利用方法2|農場での残渣の堆肥化にヤシガラ培地を活用

茎葉の残さ処理や、規格外作物の処理をするときに、使用済みヤシガラ培地を活用できます。方法1を参考に、残さなどの有機残留物を堆肥化するときに、使用済みのヤシガラ培地を混ぜ込むと、堆肥化のプロセスで発生する悪臭などを防ぐことができます。また、残さの処理にかかるコストも削減でき経済的です。

▼実際の活用事例はこちら
ココカラのココピート製品の活用事例|トマトの残さ処理で廃棄コストゼロへ

【個人でできる】再利用方法3|土壌改良材として使用する

使用済みヤシガラ培地に病原菌が確認されず、また、ヤシガラ培地で栽培していた植物とは別の植物であれば、土壌改良材として使用できます。地域のホームセンターや造園業者、地元の有機リサイクル業者に販売できる可能性もあります。病原菌についても、太陽熱や燻蒸による管理が比較的容易な再利用方法です。

▼実施の活用事例はこちら
使用済みココピート製品の活用事例|畑地の作土量を増やし効果的に利用

【地域の生産者】再利用方法4|キノコ栽培用の培地として利用する

使用済みヤシガラ培地に病原菌や異物がなく、安定していれば、細かくした状態で、キノコ栽培時に使用できます。たとえば、原木に均等な荷重が加わるよう、載荷面を平滑に仕上げるために、使用済みヤシガラ培地が使用できます。

【地域の生産者】再利用方法5|畜産用のベッドとして活用する

ヤシガラ培地に混ざり物がなく、細かく裁断されていて、ほこりっぽくない場合には、畜産用に活用できる可能性があります。例えば、養鶏用のベッドやトイレの砂として使用できます。

【地域の業者】再利用方法6|販売用の堆肥に混ぜ込み販売

販売用の堆肥に使用済みヤシガラ培地を混ぜ込み販売する方法もあります。混ぜ込むことによって堆肥がよりよくなる可能性もあります。

地域にある堆肥の製造会社と共に、製品開発や物流に取り組むことが可能です。

【地域の業者】再利用方法7|園芸用培土(ポッティングミックス)に加える

使用済みのヤシガラ培地に、異物や病原菌がない場合には、細かく裁断された添加物として、容量の30%まで加えることができます。ただし、園芸用培土の製造メーカーは、使用済み培地をはじめから大量に使用するのではなく、まずは小ロットから試験的に使用してみるとよいでしょう。

ヤシガラ培土が作る循環型農業の可能性

ここからは、オーストラリアで進むヤシガラ培地の新たな再利用方法について紹介します。

【地域で取り組む】再利用方法8|活性炭に変換する

実は、使用済ヤシガラ培地は、石油燃料に代わる燃料として活用できる可能性があります。条件としては、地域にバイオ炭製造業者がいること、使用済みヤシガラ培地を引き取り処理ができる環境があることなどです。ある一定の予算を確保できれば、生産者グループなど地域で取り組むことで可能性も見えてきます。

【地域で取り組む】再利用方法9|ブリケットまたはペレット状の燃料として利用する

加工時に出るヤシガラの繊維やおが屑を高圧縮して製造した天然加工の薪となるブリケットや、ペレット状の燃料にも使用できます。すでに地域にこういった生産拠点がある場合には、経済的な選択になります。

ブリケット

ペレット

【地域で取り組む】再利用方法10|バイオガスを生産する

バイオガスが地域の近くで、すでに生成されていて、ガスや電気、灰などのプロセスで出る残さを効率的かつ有益に利用できる場合は、使用済みヤシガラ培地単独でも、他の材料と混ぜても再利用することができます。

今回ご紹介したココヤシ培地の再利用方法は、個人の生産者だけでできることから、地域の生産者や業者と協力して行う方法、地域をあげて取り組む必要があるものまでさまざまです。ココカラも、生産者さまと協力をし合い、ヤシガラ培地を活用した循環農業の選択肢を広げ、農業がもっとラクに、楽しいものとなるように、今後もさまざまな取り組みを実施していきます。

参考:Coir Waste Management for Hydroponics in Berries (Hort Innovation)
Don’t waste coir from hydroponics (Hort Innovation)
Composting (United Nations)


 

ココカラでは、ココピートの活用方法やココピートを導入された農家様の事例、弊社の取り組みなどをお届けするメールマガジンを配信しています。

エコで高品質なココピートによって、世界中の農業生産者が安定して生産できる環境づくりへの貢献と、それによって農業生産者の生活を豊かにしていくことを目指し、農業就労者の方に役立つ情報を発信をします。

 

メールマガジンのお申し込みはこちら

PAGE TOP