ココナッツ梱包資材で、さらにサステナブルに!

ココナッツ梱包資材で、さらにサステナブルに!

 

世界で収穫されたココナッツのうち、ココナッツ繊維はわずか15%しか有効活用されていません。特に成熟していない緑色(白色)の繊維については、ほとんど使われず、捨てられてしまうことが実情です。その理由は、成熟していないココナッツ繊維に関する研究や知識が構築されてこなかったことにあります。
 
しかし近年の研究により、ココナッツ繊維はクッション性があることがわかりました。ココナッツ梱包材は、消費者にサステナブルな印象を与える次世代のパッケージです。

ココナッツ繊維は次世代の梱包資材

 

配送時の緩衝材などの梱包資材として、かなり長い間、セルロース系のプラスチック材料が使用されています。そのため、梱包資材としてココナッツ繊維を使用することは考えられておらず、クッション性に関する研究もこれまで行われていませんでした。

 

プラスチックの緩衝材やパッケージの良さは、クッション性が高く、また湿気の影響を受けにくく、分解されにくい点にあります。しかし現在、世界中で環境への負荷を考慮して、プラスチック材料の量を削減することが求められています。また代替の資材についての技術の研究や開発も奨励されています。このような意味でも、次世代の梱包資材として、ココナッツ繊維の緩衝材やパッケージには注目していく必要があります。

 

ココナッツ繊維は梱包資材として有用

 

2012年にコスタカストロ博士らが、『輸送用パッケージの緩衝材としてのココナッツ繊維の使用テスト』を実施し、ココナッツ繊維の緩衝材としての有用性を示しました。では、コスタカストロ博士らが実施した実験の内容と結果はどのようなものだったのでしょうか?

 

どのような実験?

この実験では、『緑色(白色)のココナッツ繊維』と、『天然ラテックスまたはキャッサバゴムを凝固剤として使用し、緩衝パッドに成形したもの』の性能を、衝撃吸収試験によって評価しました。つまりココナッツ繊維のクッション性を評価しました。
 
25g、50g、75gおよび100gの緑色(白色)のココナッツ繊維と、厚さ(2.5cmと5cm)と凝集剤(天然ラテックスとキャッサバゴム)を変えたココナッツ繊維パッドが使われました。

 

実験で使用されたココナッツ繊維(出典:Costa Castro et al, Testing the Use of Coconut Fiber as a Cushioning Material for Transport Packaging, 2012)
パット状に形成されたココナッツ繊維(出典:Costa Castro et al, Testing the Use of Coconut Fiber as a Cushioning Material for Transport Packaging, 2012)

結果は?

この実験により、ココナッツ繊維は軽量の製品で、30cm以下の高さから落下させた場合においては、壊れやすい製品を保護するのに効果的であることがわかりました。
 
つまりクッション性においては、ココナッツ繊維はセルロース系の緩衝材と同様の効果を示し、特定の状況においては、壊れやすいと考えられる製品の保護に効果的です。
 
さらに形が違うココナッツ繊維に関しては、緑色(白色)のココナッツ繊維の方が、凝集剤を使用したココナッツ繊維パッドより、クッション性が高いことがわかりました。しかし、パッドでも十分なクッション性が期待できます。また扱いやすさの点や、プラスチック系の梱包資材の代替として容易に切り替えができる点では、パッドが優れていました。

 

ココナッツ梱包資材の使用例

 

では実際に、どのように使用されているのでしょうか?

 

新聞紙や気泡緩衝材などの代替品

ココナッツ繊維パッドは、ダンボールで農産物や加工品の配送時に使用する新聞紙や、プチプチの気泡緩衝材、薄いダンボールなどの代わりに使用できます。
 
ココナッツ繊維パッドは、プラスチック系の梱包材より環境に配慮しているといった印象を顧客に与えられます。また新聞紙や薄いダンボールより、クッション性に優れており、見た目も良いので、受け取った顧客から好感が持たれます。つまりココナッツ繊維パッドは、マーケティングツールとしても有用です。

 

厚みや加工度合い(表面の滑らかさ)はメーカーや製品によって異なる。
現存の梱包資材(新聞紙、プラスチック系緩衝材)の次世代の代替品として使用できる。

卵パックやワインケースなど多様な活用方法

 

また梱包資材以外に、パッケージとしてココピート繊維を活用する方法もあります。
 
例えば卵パックです。写真はオランダの閉鎖型の施設で平飼いをしている養鶏場の製品です。ここは飼料に食品廃棄物を用いており、オーガニックと平飼いの一歩先を行く『カーボンニュートラル』を打ち出しています。写真は紙製ですが、ココナッツ繊維パッケージの採用実績もあります。

 

Rondeel(現Kipstar)の卵

またボトルを固定する台座がついたワインケースや、ミニトマトなどを数個入れて販売するケースなど、ココナッツ繊維パッケージは用途に応じて使用できます。
 
現状では、ココナッツ繊維パッケージは、価格の面で紙に及ばないため、普及が限られていることが課題です。しかしココピート培地を使った栽培方法と組み合わせることで、消費者に『サステナブル』といった印象を与えられます。また次世代の梱包資材であることから、新しい栽培技術との組み合わせで、『新しいことに挑戦している』というイメージを構築することもできます。

 

<参考>

  • Costa Castro et al, Testing the Use of Coconut Fiber as a Cushioning Material for Transport Packaging, 2012

 

<参考サイト(下記リンクで、製品や使用例についてご覧頂けます)>

 

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