インド産とスリランカ産のココピートは何が違うの?① 製造方法の違い3点

インド産とスリランカ産のココピートは何が違うの?①
製造方法の違い3点

 

日本に輸入されるココピート関連の製品は、2000年以降8〜9割をスリランカ産が占めています。これは、タワシの原料としてココ繊維をスリランカから輸入していた歴史的背景と、商品単価が他国の製品と比較して安価な点が理由です。実はスリランカ産のココピートの輸出先の30%は日本で、あとは中国とアメリカです。
 
農業先進国であるヨーロッパはインドから輸入しています。cococaRaもインド産のココピート製品を現地で製造し、販売しています。
 
今回は3回シリーズで、実際に現地を視察し得た情報をもとにインド産とスリランカ産のココピートの違いをさまざまな側面から解説します。第1回は、製造方法の違いについて説明します。

熟成が完了していないココピートの取り扱いの違い

 

まず第一に、未熟成の黄色のココピートの取り扱い方法がインドとスリランカでは異なります。(関連記事:ココピート製品の「色」で特徴や品質を見分けましょう

 

インドは茶色に熟成するまで保管

インドにあるcococaRaサプライヤーでは、未熟成のココピートは湿った状態で3ヵ月感保管され、茶色になってから洗浄と乾燥の工程に入ります。

 

スリランカは黄色のまま使用

一方で視察したスリランカのすべての工場では、黄色のココピートを熟成させず、そのまま使用していました。実はスリランカでは、農業用のココピート製品の製造より、ココ繊維のビジネスの方が主流であり、繊維は「黄色」の方が高く販売できます。そのため「黄色」の方が良いと考えられているという背景があります。

 

洗浄・乾燥の工程の違い

 

次にインドとスリランカで異なる点は、洗浄・乾燥工程の有無です。

 

インドは洗浄・乾燥工程は2回

インドにあるcococaRaサプライヤーでは、黄色のココピートは熟成後に、また茶色のココピートはそのまま洗浄と乾燥をしています。洗浄はECを下げるために必要で、乾燥は水分率を25%以下に下げるために必要な工程です。製品が完成するまでに、洗浄と乾燥は2回行います。
 
そのため完成したココピート製品は、ECが0.5以下、水分率が25%以下で安定した品質が保てます。

 

インドで繊維を乾燥させている様子。規模も大きい。

スリランカは洗浄・乾燥工程は多くて1回

視察したスリランカのサプライヤーは、黄色のココピートは熟成させず、洗浄・乾燥はしていませんでした。また茶色のココピートに関しても、洗浄・乾燥をしているサプライヤーもありましたが、洗浄のみで乾燥はせず、水分率が100%というものも見受けられました。また洗浄・乾燥の回数も多くて1回です。
 
完成したココピート製品を確認すると、ECは1.0以下、水分率に関しては比較的きちんと管理をされたものでも25〜40%、そうでないと50%以上というものもありました。

 

水分率が計測できないほど、高い。

配合・ゴミ除去・ふるい分けの違い

 

最後にココピート製品の配合方法とゴミの除去、ふるい分けの違いについて説明します。

 

インドは不要物の除去とふるい分けは必須

インドにあるcococaRa自社工場では、熟成が完了したココピートから、砂、石、ゴミなどを除去します。おおよそ全体の10%が混合不要物です。そのあとふるい分けを行い、ダストなど配合されていない方が望ましい部分を取り除いたものを製品にします。高い品質を保証するために、30〜50%を取り除きます。
 
これらは工程数が多く大変複雑ですが、その分品質がよく、安定した製品を供給することができます。

 

インドはふるい分けも機械化。

スリランカはゴミ除去、ふるい分けをしないサプライヤーも

視察したスリランカの工場では、未熟成の黄色のココピートと、茶色のココピートを混ぜて配合をしていました。チップを入れて配合のバランスを調整している工場もありました。

 

スリランカは色の異なるココピートを混ぜる。

また砂、石、ゴミの除去をしている工場は見受けられず、ふるい分けをしていないところもありました。

 

スリランカ。異物が混ざってしまっている。

スリランカはインドと比較して小規模のサプライヤーが多く、機械も手で入れ込むような小さいものを使用しています。これはすり潰すようなタイプの機械なので、粒が小さくなってしまう傾向があります。そのためココピート製品には、5〜10mmの繊維はほぼ含まれず、また3 〜5mmの粒が少ない代わりに1mm以下の細かい粒やダストが多くなってしまいます。この理由で、スリランカ産のココピート製品にはチップを入れる必要があります。またダストが多いと、排水が悪く根腐れが起こったり、通気性が悪くなるため注意が必要です。

 

スリランカでは、手で入れ込むような簡易な機械を使用。

インド産のココピート製品の製造は、工程が多く複雑ですが、これが安定した品質を保てる秘訣です。
 
インドとスリランカのココピートに関して、今回は「製造方法」の説明しました。次回は、価格差が生じる理由について解説します。ご興味がある方は「第2回:価格差が生じる理由」と「第3回:サプライヤーで品質が変わる?」もご一読ください。

 

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