ココピート製品の再使用③ 1:1.5抽出法・処理時の活用方法

ココピート製品の再使用③
1:1.5抽出法・処理時の活用方法

 

ココピート製品を養液栽培で使用した後に、次の作付けで「再使用」するか否か判断する必要があります。判断材料として、培地を分析する1:1.5抽出法があることをご存知でしょうか。ここでは、1:1.5抽出法の手順について説明します。また測定の結果、再使用しないことを決めることもありますが、その場合の処理方法についても解説します。

1:1.5抽出法とは

 

1:1.5抽出法は養液栽培での培地を測定する手法のうち、有機資材であるピートモスや堆肥、そしてココピートを分析する手法です。他に1:2抽出法や1:5抽出法がありますが、これらは無機資材を測定するときに使用されます。この1:1.5抽出法を使って、ココピートのEC やpHを測定し、次作でココピート培地を「再使用」できるかどうかの判断材料にします。

 

1:1.5抽出法の手順

 

まずは、1:1.5抽出法の手順について説明します。

 

1. サンプルを採取する

スラブまたはポットから、ココピートのサンプルを約300ml取り出します。できるだけ、いろいろな場所からサンプル採取してください。

 

2. 水分量を確認する

採取したサンプルを容器に入れ、適切な水分が含まれているかを確認します。サンプルを絞って、指の間から少し水分が出たら、適切な水分量です。必要なら、蒸留水または脱イオン水をゆっくり加えて、ココピートを混ぜます。

 

3. pHとECを測定する

計量カップに、150ml の蒸留水を入れます。そこにココピートを、250mlになるまで入れます。しっかり混ぜて、最低でも2時間放置し沈殿させます。その後再度混ぜて、pHを測定します。またこの材料をろ過し、ECを測定します。

 

1:1.5抽出法でのECとpHの目標値

 

1:1.5抽出法で測定したECの目標値は、1.1 〜1.3で、pHは5.3 〜6.2です。この目標値が、ココピート製品の再使用するかどうかの一つの基準になります。またECが非常に高い場合は、酸性水ですすぐなど、対策をお勧めします。

 

ココピートは優秀な土壌改良剤

 

検証の結果、次作でココピートを培地として「再使用」しないことを決めた場合も、培地とは異なる方法で、ココピートを「再利用」できます。再利用とは、畑にすき込んで土壌改良剤として使ったり、また、堆肥として販売したりするなど、培地とは他の方法で活用することです。ココピートの土壌改良剤は、粘土質土壌をやわらかくしたり、砂地土壌の保水性を高める効果があり、「優秀な土壌改良剤」です。
 
ココピートを培地として使用するメリットの一つとして、使用後に「再利用」ができ、サステナブルだということが挙げられます。

 

ココピート処理時の注意点

 

やむなくココピートを「再使用」も「再利用」もせず、処理するときに、気をつけなくてはいけないポイントがあります。ココピート製品は有機物で生分解性ですが、繊維はとても丈夫で、すぐには分解しません。場合によっては、分解するまでに数十年かかることがあります。そのため、未使用のまま破棄することは避けてください。未使用のまま埋立地まで到達してしまうと、分解されずに長年残ってしまいます。ココピートは使用後もさまざまな再利用方法がありますので、ぜひご活用ください。

 

<参考文献>

  • Pardossi A., et al., 2011. Fertigation and Substrate Management in Closed Soilless Culture.

 

<定義>

  • 再使用:一作のみではなく、何作か同じココピート培地を使うこと。例えば、GROW BAGやCOCO SLABはそのままで同じものを使用して、COCO MINI SLABなど新しいココピートを一部追加して使用すること。
  • 再利用:ココピート培地を使用し、次作で使用しない場合に、畑にすき込んで土壌改良剤として使ったり、堆肥として販売したりするなど、培地とは他の方法で活用すること。

 

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