ココピートを選ぶ3つの基本。安定収量を実現するための選定基準と見極め方

ココピートを選ぶ3つの基本。安定収量を実現するための選定基準と見極め方

 

園芸培土(培地)としてここ数年で使用農家が増加傾向にあるココピートですが、新たな製品であるため製品情報が少なく、よい品質を選ぶ基準が明確でないため、誤った製品や品質の安定していないブランドのココピートを購入してしまい、安定収量が実現できていないというケースもあります。

ここでは、安定的な収量を実現するためのココピートの選び方を下記のステップごとにご紹介していきます。

 

STEP1 栽培作物にあった種類・製品・サイズを選ぶ
STEP2 栽培作物にあった原材料構成のココピートを選ぶ
STEP3 ブランドごとの品質差を見極めて選ぶ

栽培作物にあった種類・製品・サイズを選ぶ

 

ココピートは、栽培作物や栽培環境によって最適な製品が異なります。ココピート製品といっても、種類や使用目的、サイズ、形状もさまざまです。

 

1. 一般的な?ココピート製品の種類とその特徴

一般的にココピート製品は大きく3つに分類されます。

 

① 土壌改良剤
② 園芸用のポット
③ 養液栽培用の園芸培土(培地)
 

土壌改良剤は、土壌中の団粒構造を作り、通気性や排水性を良くしたり、保肥力をあげたりする目的で活用されます。園芸用ポットは家庭でインテリアとして使われることが多く、天然素材なので、直接土に植えることもできます。
そして、園芸培土は、養液栽培で使用されています。ココピートは有機質でありながら、安定し、管理がしやすい優れた培地です。
しかし、製品の種類や特徴が多様なため、栽培作物や栽培条件、使用目的に合わせて適した製品を選択する必要があります。
cococaRaは養液栽培用の園芸培土を取り扱っており、トマト・いちご・パプリカ・ミョウガ・きゅうり・レタス・バナナなどの栽培に適しています。

 

2. 栽培作物にあった適切な製品を選ぶ

ココピートと一言でいってもさまざまな製品があり、栽培作物に適したココピート製品を選ぶ必要があります。ここでは、例としてで販売している6つのタイプのココピートをご紹介します。

 

GROWBAG

栽培環境や希望によって異なりますが、トマト栽培で選択されることが多い製品です。製品の長さ、幅のカスタマイズはもちろん、袋の強度、苗穴・排水穴・灌漑用の穴・膨張用の穴の位置もカスタマイズができます。cocoaRaのGROWBAGの特長は、物理性が均一なので、膨張後にすべての製品がパンパンな状態になることです。パンパンな状態だと排水性が高くなり、根腐れが起きにくいメリットがあります。
 

パンパンに膨張している様子

 

COCO SLAB

スラブは、日本語で「厚い板」という意味です。その名の通り、板状になっています。GROWBAGの外側のポリバッグなしのタイプで、栽培環境や希望によって異なりますが、いちご栽培で選択されることが多い製品です。ベンチサイズと容量に合わせて長さ、幅のカスタマイズができます。
 

 

COCO MINI SLAB

COCO MINI SLABもCOCO SLABと同様に、いちご栽培の補填用としてよく選ばれます。以前は、水を溜めた別の場所で膨潤させた後に、手で運んで設置していましたが、COCO MINI SLABはベンチの容量やサイズに合わせて培地を足したい箇所に設置して、水をかけるだけで使用できます。COCO MINI SLABは労働力の削減にも一役買っています。
 

 

BRIQUTEE

BRIQUTEEはブロックのように使用することができます。サイズは20×10×5.5cmの固定サイズで、こちらもいちご栽培でよく選ばれます。水で膨潤すると体積が約10倍(約8リットル)に膨らみます。
 

 

LCB

LCBはLow Compression Baleの略称で、すなわち低圧縮で手でほぐすことができるドライタイプの製品です。そのためポット栽培に適しており、特にトマトやイチゴ栽培で使用されるケースが多いです。
 

 

STARTER CUBE

STARTER CUBEは育苗用の製品です。生分解性セルロース紙の不織布の中にココピートが入っており、トマトやパプリカの育苗に適しています。水を入れて膨張させてから使用し、そのまま直接cocoaRaのGROWBAGに定植ができるため労働コストも削減でき、根にダメージも与えません。
 

 

製品について詳しい情報はこちら
 

3. ベンチや容量にあったサイズのココピートを選ぶ

サイズや容量をカスタマイズをしているブランドはまだ少ないですが、CococaRaでは、お客様の要望にあったサイズと容量のココピートを設計しています。これにより、詰替えにかかる労働時間を削減することが可能になります。

 

栽培作物にあった原材料構成のココピートを選ぶ

 

ココピートの園芸培土(培地)は、栽培作物ごとに最適な原材料構成比が異なります。
特に留意する点は、原材料であるココヤシのハスク(中果皮)の粒の大きさの構成です。通常、粒は0.1〜10mmに粉砕されて混合されます。作物や使用条件に合っていない構成の ココピートを使用すると、排水がうまくいかず根腐れが起こったり、通気性が悪く根張りも悪くなってしまいます。

 

1. ココピートの構成とは?原材料“ハスク”の大きさ

ココピートの原材料であるココヤシのハスク(中果皮)は、0.5mm以下のダスト、0.5〜5mmの粒、5〜10mmの繊維+粒、10〜15mmの繊維に分類されています。
さらに粒は、0.5〜0.7mm、0.7〜1mm、1〜5mmに分けられます。これらの原材料の構成によって適した作物や、使用方法が異なります。

(製品の詳細はこちら)
 

繊維
繊維+粒
1〜5mmの粒
0.7〜1mmの粒
0.5〜0.7mmの粒
ダスト
ココピート
ココピート粒
粒の大きさと栽培上の特性を理解する

まずは、粒の大きさと栽培上の特性をご説明します。

 

  • 大きい粒が多い
    大きい粒の配合が多い場合、空気含量が高く、根が呼吸をしやすいため根張りや生育が良いことが特徴です。また、乾燥気味に管理ができ、ストレスをかけて生育を促すこともできます。さらに、水分含量、pH、ECの急激な変化にも対応しやすいというメリットがあります。
  • 小さい粒が多い
    小さい粒の配合が多い場合、空気含量は低く、水分含量を維持しやすいため、湿気気味に管理ができることが特徴です。しかし、細かい粒やダストの割合が多いと、底で固まってしまい排水がうまくできなかったり、それが原因で根腐れが起こったりするため注意が必要です。
    これらの特徴をふまえて、作物ごとに適した原材料の構成をみていきましょう。

 

2. 栽培作物ごとの適したココピート原材料の構成は?

養液栽培においてココピートを使用する場合、10mm以上の繊維や0.5mm以下のダストの配合は少ない方が望ましいです。
また、作物ごとに最適な原材料で構成されている製品を選びましょう。大きい粒、小さい粒、繊維の構成バランスがココピートでの栽培を成功させるポイントです。

 

3. 栽培作物別の製品紹介

ここでは、cococaRaのココピートの製品を作物別でご紹介していきます。

 

  • いちご・ミョウガ栽培に適した製品:TP2
    TP2は繊維とダストは使用せず、5〜10mmの繊維+粒と、0.5〜5mmの粒で構成されています。トマトやきゅうりの根と比較して、いちごの根は細いため、適度に小さい粒で構成されています。
  • トマト・パプリカ栽培に適した製品:TP3
    繊維とダストは使用せず、5〜10mmの繊維+粒と、0.7mm以上の粒で構成されたTP3は、トマトやパプリカの栽培に最適です。TP2より大きめの粒を中心に配合されています。
  • トマト・きゅうり栽培に適した製品:TP4
    TP4は、繊維とダストは使用せず、5〜10mmの繊維+粒と、1mm以上の粒で構成されています。4〜5mm以上の粒が多いと、保水性、排水性、空気含有量が高くなるため、トマト(長期夏越し)やきゅうりの栽培に適しています。
  • ミョウガ・レタス栽培に適した製品:TP1
    繊維は使用せず、5〜10mmの繊維+粒と、0.5〜5mmの粒、一部ダストで構成されたTP1は、ミョウガやレタスの栽培に適しています。
  • 土壌改良剤:RP/RPO
    5〜10mmの繊維+粒と、0.5〜5mmの粒、一部ダストで構成されたTP1のココピートを2年間浸水させ、堆肥化させた土壌改良材です。また、ニームとヒマシ油の粉末を添加した製品がRPOです。いずれもECは1.0以下で、水分含有率は40%です。
    また、cococaRaの養液栽培用の製品には、大きい粒が多く0.5mm以下のダストは配合していません。そのため、保水性や排水性が高く、空気の含有率が安定し、根の生育を促します。

 

ブランドごとの品質差を見極めて選ぶ

 

ココピートは、安定した養液栽培に効果的な園芸培土(培地)です。しかし、日本に導入されているココピートの中には、品質が良くないココピートがあることも事実です。

 

1. ココピートに品質差がある理由

日本に導入されているココピートの中に、あまり品質が良くないものが存在している主な原因には、生産管理がきちんとなされていないことにあります。
その背景には、ココピートの多くが、インドやスリランカなど国外で生産されていることにあります。
日本で販売している企業が現地に自社工場を持たないブランドや販売店の場合、製造工程の段階で品質管理が行き届いていないケースも多く見受けられます。実際に、ココピートを販売し、自社工場をもつ日系企業は非常に少ないです。

 

2. 良い品質のココピートを選ぶ4つのポイント

それでは、品質の良いココピートを見極めるポイントを4つご紹介します。

 

① 製品ごとの品質にバラツキが小さいものを選ぶ
均一な膨張後の形状

同一ブランドの製品であっても、製品ごとに品質のバラツキがある場合があり、品質にバラツキがあると、安定した栽培管理が難しくなってしまうため、全ての製品で品質の差が小さいものを選びましょう。
具体的には、EC、pH、膨張率、膨張速度、膨張後の形状が均一であることが品質を見極めるポイントです。cococaRaはインドにある自社工場で、ココピート原料の買取時にECを確認します。もちろん、出荷前にも水分量、ECをチェックした後にパッキングを行います。

 

② 乾燥状態の水分率が25%以下のものを選ぶ
パンパンに膨張している

水分率が25%以下のココピート粒を使用している製品は、しっかり膨張します。日本に導入されている製品の中には、水分率が50〜70%のココピートがあるため注意が必要です。cococaRaは天日干しを行い、水分率が25%以下になるよう管理しています。また、出荷前にも水分量をチェックします。

 

③ 粒の色が茶色ものを選ぶ

成熟したココヤシ殻のみ使用している製品は茶色で、このような製品はECが上がらない、膨潤時に茶色の排液が少ないというメリットがあります。cococaRaは、緑の殻を3ヶ月間水をかけながら(もしくは水に浸けて)茶色に成熟させます。この成熟した茶色のココヤシ殻を使用しているのはもちろん、さらに3ヵ月間保管した後に、ココピート粒を洗浄しています。

 

▶詳しくは「ココピート製品の「色」で特徴や品質を見分けましょう」でご紹介しています。
 

④ 0.5mm以下の粒の割合が少ないものを選ぶ
ダスト

0.5mm以下の細かい粒やダストの割合が多いと、底で固まってしまい排水がうまくできなかったり、通気性が悪く、根腐れが起こったりするため注意が必要です。cococaRaは、インドにある自社工場で粒の大きさをふるい分けし、養液栽培用の製品には、大きい粒が多く0.5mm以下のダストは配合していません。
上記の品質を満たしたココピートを、入手するためには、生産国も品質を見極める一つの指標となります。ココピートの多くはスリランカとインドで作られていますが、実際の現地視察を経て、インド産ココピートが高い品質を維持できる理由に気づきました。
その主な理由は下記の2つが挙げられます。

 

  • インドは、ココピートのサプライヤーの規模が大きい
    インドのサプライヤーは大規模なため、機械化による安定した製品の供給が可能です。仕入れ側としても数社からの仕入れとなるため品質管理がしやすい環境です。

    詳しくは「インド産とスリランカ産のココピートは何が違うの?③ サプライヤーで品質が変わる?」にてご紹介しています。

  • インドは、スリランカと比較して製造工程が異なる
    スリランカ産とインド産では、使用するココナッツの状態や、洗浄・乾燥工程の有無、配合・ゴミ除去・ふるい分けなどの製造工程が異なります。

    詳しくは「インド産とスリランカ産のココピートは何が違うの?① 製造方法の違い3点」にてご紹介しています。

    cococaRaが、高品質なココピートをお届けできる背景には、一つにインドに自社工場を持ち、生産管理を実施している点、そして、インドにおけるココピートの生産に必要な優位的条件が揃っていることが挙げられます。


 
 
 

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