有機培地ココピートとピートモスの特徴と使用上の注意点

有機培地ココピートとピートモスの特徴と使用上の注意点

 

施設園芸など養液栽培において、園芸培土(培地)は栽培の要の一つです。培地の種類は多様で、その中でもココピート、ロックウール、ピートモスがよく使われています。現在はその使い方や特性などが少しずつ知られてきていますが、適切な使用方法や製品ごとの特性を正しく理解されている方が多くないことも現状です。そこで、発酵過程を経ておらず安定した栽培が可能な有機培地であるココピートとピートモスの特徴と、使用時の注意点について詳しく解説します。

 

ココピートとは?

ココピートとは、ココヤシのハスク(中果皮)を原材料として、0.1〜10mmに粉砕した粒を利用した有機培土です。主な生産国はインドやスリランカで、ヤシの生産物の残さを利用し、環境に配慮した製品です。有機質100%であること、高い保水性であることから、多くの国で使用されています。用途や使用する場所に合わせて形状を変えることができます。pHは5.5〜6.0の弱酸性から中性です。

 

ココピートを使用するときの2つの注意点

ココピートを使用する場合に気をつける点は、以下の2点です。

 

    • アク抜き・塩抜きが必要な製品があります
      日本に輸入されているココピート製品の品質は向上しており、使用する前に水につけてアク抜き・塩抜きが必要な製品は減少しています。しかし、まだ前処理が必要な製品もあるため、必ず購入前に確認をしましょう。cococaRa製品は、腐食したココナッツの殻から取り出したココピートを、数ヶ月間保管した後に数回洗浄しているため、使用前のアク抜き・塩抜きなどの処理は不要です。

 

  • 作物に合った製品を選びましょう
    ココピートは、製品サイズや0.5mm以下のダストの配合量が異なります。作物や使用目的に適した保水性、通気性、排水性などの観点から最適な製品が異なります。必ず合ったものを使用しましょう。(詳しくはこちら)

 

グローバッグ

ピートモスとは?

ピートモスは、カナダ、北欧、北海道などにあるミズゴケ、アシなどの植物が堆積して腐食化した泥炭を脱水・粉砕・選別したものです。ピートモスは保水性が高く、有機培地のため培養液中の養分を吸着します。また、軽量、安価で肥料もちが良いことも特徴です。さらに、使用後は土壌改良剤として畑にすき込むなど処理が容易です。

しかしピートモスは、ピートが堆積している土地の水位を下げ、乾燥させて採掘するため、環境への負荷が懸念されています。ピートモスは限りがある資源だと言うことを忘れてはいけません。

 

ピートモスを使用するときの4つの注意点

ピートモスを使用する場合に気をつける点は、以下の4点です。

 

  • 水分の過多に気をつけましょう
    栽培が進むにつれ、繊維の復元が弱くなり、容積も小さくなります。そのため、ピートモス中の気相率(空気やガスの占める割合)が低下し、液相率(水が占める割合)高まり、水分の過多になってしまう場合があります。
  • 毎年交換が必要です
    繊維の復元が弱くなるため、1年ごとに交換が必要です。
  • 撥水性に気をつけましょう
    作物に水分ストレスを与えるために、ピートモスを極端に乾燥させると、水分をはじいてしまう特性があります。
  • pHが低いので調整が必要です
    ピートモスは、pH4.0〜5.0の酸性のため、石灰を加えて中和するなど使用する前にpHの調整が必要です。

ココピートとピートモスは有機培地であっても、特徴も使用上の注意点も異なります。正しく理解して使用しましょう。

 

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